Dailog - ダイログ -

ろうあ者や手話通訳、時には時事ネタも突っ込む20代の次世代手話通訳者×全コーダが書くブログ。基本週一更新予定。

【行事参加レポートVol.6-3】第50回全国手話通訳問題研究集会 ~サマーフォラム in ひろしま~<2日目>

■第50回全国手話通訳問題研究集会 ~サマーフォラム in ひろしま
=主催:一般財団法人 全日本ろうあ連盟一般社団法人 全国手話通訳問題研究会
 主管:社団法人 広島県ろうあ連盟特定非営利活動法人 広島県手話通訳問題研究会=
2017年8月18日(金)~20日(日) 広島県福山市 ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ福山市立大学

2日目の始まり。7時ごろの起床でゆっくり支度しながらの朝。

今回の講座・分科会会場は、福山駅から車で10分~15分ほど離れた福山市立大学。実は今回の開催にあたり、福山市内の大学には全部断られたそうです。福山市長さんの懸命な説得もあり、開催にこぎつけたとのことでした。

 

路線バスに間に合わず(福山駅8:45発)、ヘイ!タクシィ!で市立大学へ。タクシーの運転手さんが「今日は市立大学でなにかあるんですか?」と聞かれ、「ちょっと研究大会がありまして~」と。

そんなことで9時15分ごろには到着し、第5分科会のチェックインに。既に分科会の中には全国N-Actionのメンバーを見かけたり。軽く雑談しながら、9時30分分科会がスタートしました。

f:id:daichan_coda:20180430074209j:plain

第5分科会には2つのレポートが予め提出されていました。一つは広島からで高齢者とのつながりに関すること、もう一つは静岡から静岡市役所内における手話サークルについての報告で、それぞれPPTを使いながらの説明がありました。

詳しい話は、報告レポートに掲載されていますので、大まかなことは省きますが、広島では戦時中地図から抹消された島があり、そこで従事されていたろう男性とのつながりについてのレポートでした。少子高齢化社会や地方部の限界集落が悲鳴を上げる中、地方部においてのろうあ者と手話通訳者のつながりは生命維持の上でも重要なことです。そのヒントをお互いに学ぶことができました。

また、静岡の報告は、静岡市役所内での手話サークルを毎週1時間程度開設して、既に20人程度の会員がいるという報告でした。地方部では手話サークルの高齢化も進行していますが、私から福島・いわきの状況等を説明して助言をさせていただきました。

f:id:daichan_coda:20180430074252j:plain

▲今集会の2日目昼食弁当。毎年毎年写真に納めておくと地域の違いが見えていいですね

 

午前中に広島の発表、お昼休憩を挟んで静岡の発表がありましたが、そのあとN-Actionに関することでレポート提出がなかったということで、福島から発表してほしいと依頼されたので、発表を聞きながらPPTを作りかけましたが、時間が間に合わず断念。仕方ないので、前日に京都に送った資料を元にいろいろ説明しましたが、盲目的になっていたポイント等を指摘していただき、これからの活動のヒントになることもできました。

全通研は年齢を問いません。18歳(それ以下も可?)から60・70・80と上の上限もなければ下の下限もありません。そういった中で、N-Actionを設立する中では「若者だけの組織がなぜ必要なのかわからない」といった意見も飛び交いました。しかし、今N-Actionができたからこそ、非公式ではありますが「アッパー60」という同世代のつながりができたり、また「未来を拓く委員会」の発足もされています。

私はN-Actionの発足はやらなければいけないことであった一つにすぎないと感じています。それは今の手話通訳者業界の高齢化も進行しているし、将来の活動の担い手も十分ではないからです。若い力が鼓舞すれば、ベテランさんも負けじと鼓舞する。そのような取り組みの中で組織が発展していけばオーライだと思うからです。

 

そのような話が交わされながら、二日目の討論は終了。時刻は16時30分になり、N-Actionのつどいにお邪魔することに。(実はこのときメンタルボロボロでした。)

f:id:daichan_coda:20180430074715j:plain

▲N-Actionつどいの様子。顔載せていいかわからんのでぼかしをかけています。
 
ぼかしをかけているのは悪いことをしたからではないです、一応断っておきます。

このN-Actionのつどい、三重集会を皮切りに、3回目の開催がされてきました。昨年は組織的な都合があり、叶わなかった内容が今年広島にて行われることになりました。それは、一般財団法人全日本ろうあ連盟青年部の発表があったという点です。

つどいが始まり、まずは組織担当者アンケートのまとめが発表されて、N-Actionが発足

した(と正式に地域が認めている)地域が発表されました。

*1

北海道・東北・北信越・中国の各ブロックでまったく発足していない以外は、残る5ブロックで発足されていたり、ブロック内の地域で発足しているなど、ほぼ全国的な広がりを見せています。このうち、発足していなかった北信越ブロックは新潟で9月に発足報告があり、残るブロックは北海道・東北・中国と3つになりました。

また、組織担当者からの率直な意見等も伺えることができ、これからわたしたちは親団体とどのように取り組むか等についても理解や納得を深めることができました。

そのあと、(一財)全日ろう連青年部からの発表で、昨年50回目を迎えた全青研の取り組みなどのPPTを交えて説明がありました。

そして、時間が多少あったということで、N-Actionの活動をしている茨城・京都・大分から設立等に関する取り組みについて振り返り、あっというまにつどいの時間がおわり。

 

このあと、みんなでバスで移動したり、ヘイ!タクシィ!(とはならず呼びまくりましたが)で、各自福山駅へ。わたしたちは最後までタクシーを待っていたこともあり、定時には遅れましたが5分遅れで交流会会場へ。

乾杯を済ませて、いろいろな話題で盛り上がり。結局つどいの交流会を1次会と数えると2次会、3次会?まで突入。時刻は25時半でしたが、みんな積もった話をしていたようで、物足りなさそうでした(笑)。

真夜中2時ごろに福山駅前を歩きながら、ホテルに戻り2日目終了。

(つづく)

*1:補足:この中で、福島でN-Actionの活動が始まっているという報告がされましたが、2017年8月19日現在では発足していません。福島支部におけるアンケートの回答に誤りがあったり、質問の意味を間違えて履き違えていたりした結果です。正しくは2017年10月現在でも発足していません。