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ろうあ者や手話通訳、時には時事ネタも突っ込む20代の次世代手話通訳者×全コーダが書くブログ。基本週一更新予定。

【Report Vol.7】第68回東北ろうあ者大会・第44回東北地区手話問題研究大会

■第68回東北ろうあ者大会・第44回東北地区手話問題研究大会■
主催:東北ろうあ連盟・東北地区手話サークル連絡協議会・一般社団法人 全国手話通訳問題研究会 東北ブロック
主管:一般社団法人 岩手県聴覚障害者協会・岩手県手話サークル連絡協議会・岩手県手話通訳問題研究会
2017年9月30日(土)・10月1日(日)
岩手県盛岡市 盛岡市民文化ホール盛岡市総合福祉センター・サンセール盛岡 他

 

2009年、福島県いわき市でわたしは東北デビューしました。
(東北デビューより全国デビューのほうが早いのは秘密よ!)

あれから8年。2009年福島・いわき大会、2015年福島・福島大会、2016年青森・八戸大会、そして今年は岩手県盛岡市での開催となりました。

東北大会は、10年ほど前から(もっと前かもしれません)東北ろうあ者大会と東北地区手話問題研究大会が併催して1つの大会として開催されています。
(少なくとも57回東北大会から併催であることが確認できる)

このような併催の形は、北信越ブロックにも見られ、北信越ろうあ者大会と北信越手話通訳研究集会が併催されて開催されています。

東北ブロックでは「手話通訳問題研究集会」という名前を使わず、「手話問題研究大会」としていますが、おそらくこの背景には東北地区手話サークル連絡協議会が絡んでいることだからでしょう。北信越大会では主催・共催団体にはサークル団体が入っていませんが、他の地域での通研集会には手話サークル団体の共催が入っている地域もみられます。

昨年は青森県八戸市で、同じ太平洋側でも北に一直線で約400kmあり、自家用車でいくにはかなりのハードルがあります。この400kmは今年の東北青研(秋田)への道のりとほぼ同等ですが、実キロに換算するといわき=八戸は高速道路の最短経路で480kmという長い道のりです。ということで、昨年は新幹線で優雅に株主優待券でグリーン車に乗ったり)行きましたが、今回は父親も一緒ということで自家用車で向かうことになりました。

 

午前7時、家を出発し、常磐道で仙台、そこから東北道に乗り入れてひたすら高速道路に乗り続けます。途中、常磐道南相馬鹿島S.A、東北道長者原S.Aと紫波S.Aで休憩しながらでしたが、実のところ全く眠れず(遠足に行くこどもですね)運転に回っていたことを考えるとやばい…と思っているのですが、徹夜明けの運転はもう何回もこなしてるので、コーヒーで眠気を覚ましながらの運転。途中、110km/hへの速度制限が引き上げになる岩手県内の東北道を走行しながら、走りやすいなあと思いながら、盛岡I.Cを出て盛岡市内に。

今回、父親は東北ろうあ老壮年研修会(東北大会に併催)に参加するため、岩手県雫石町鶯宿温泉に宿泊。盛岡駅から参加者向けのバスがありましたが、これではもっと家を早く出なければならないことを考慮して、送り届けてから盛岡市内に向かうというスケジュールとなりました。予定通りに到着して、そのあと盛岡市内に向かうことに。

30分あれば着くだろう…と思ってたら盛岡市内でどっぷり渋滞にハマり、ホテルの駐車場ではまだ入庫できないと断られ、近くの近隣駐車場に停めるもほぼ満杯で8階建ての立体駐車場の7階まで周り、外に出ようと思って立体駐車場から出ようと思ったら雨が降っていたことを忘れ、車まで傘を取りに戻り…、そしてお財布が空っぽなのでお金を下ろしにコンビニに向かって…、と時間を確認したら12時50分。13時スタートだったので間に合わないと思いつつも、ヘイ!タクシィ!で会場へ。

 

東北大会は、3つの分科会と3つの専門部集会で構成されています。10年前までは、専門部集会がほぼなかった(青年部だけ?)こともあり、講座に加えて6つの分科会があった時期もあったそうです。
(第57回東北大会宮城では基礎講座・手話分科会・手話サークル分科会・手話通訳分科会・教育分科会・労働分科会・スポーツ体験分科会・こけし体験特別企画であるのが確認。専門部集会はない…?)
それから東北という地理的影響を考慮し、東北ろうあ青年研究討論会が合併されたりしました(2014年から再び独立化)が、現在では3つの分科会(手話・手話サークル・手話通訳)と3つの専門部集会(東北ろうあ老壮年研修会・東北ろうあ女性集会・青年のつどい)にまとまっています。東北ろうあ老壮年研修会は大会とは一画した体系で、大会拠点地よりも離れたところで一泊お泊りまでまとめてやることが多く、今回も盛岡市内ではなく雫石町の温泉旅館で2日目の朝まで滞在し、そのあとバスで大会式典に望むというスタイルです。(2015年の福島大会も同じ福島市とはいえ、福島市中心部が拠点地だったのに対し、30分程度離れた飯坂温泉で老壮年研修会を実施した)

2009年のいわき大会では手話サークル分科会(といいながら、父親の要員手伝いとか裏方の仕事に回ってましたが)、2015年福島大会では手話分科会(講師は植野圭哉氏)、昨年の2016年八戸大会は青年のつどいに参加し、今年も青年のつどいに参加しました。

昨年は、全国ろうあ青年研究討論会が50回目の開催となることを踏まえ、全国青年部中央委員長にお越しいただき、青年部の歴史や50回の歴史を学びました。
今年は、地元・岩手県盛岡市より、第9回国際アビリンピック(国際障害者技能競技大会)のDTP(デスクトップ・パブリッシング)種目で銅賞を受賞した、一般社団法人 岩手県聴覚障害者協会 理事の徳江 真史 氏の講演です。DTPとは、ポスターやチラシ、旅客案内など多岐にわたるもののデザインを考案し、それを実施に創り上げるという極めてプロフェッショナル性とクリエイティブ性が問われるもので、講師は工科大学で学んで現在DTPを仕事にしていらっしゃいます。

私もAdobe教(と巷では呼ばれているらしいですが)に入信し、Adobe税(Adobeソフトウェアを使うことができるAdobe Creative Cloudの使用料金)を払ってAdobeのソフトウェアを使います(よく使うのはPhotoshopIllustratorLightroomが、イラストレーター(Illustrator)やInDesignを使って、デザインを仕上げていくのはすごく技量が問われて、なかなか凡人の私にはできっこありません。ソフトを使いこなすのも勉強しなければならない、またアップデート等で機能が追加されていくとその機能を覚えなければいけなかったり、機能の使い方が変わるとそれをまた追いかけなければいけないといったことはどんなソフトウェアでも共通しているのかもしれませんが、クリエイターが使うソフトは結構シビアに変わっていくのでそこは大変だろうと思いながら、講演を聞いていました。 

 

青年のつどいが終わり、一旦ホテルに戻ることにしました。交流会にも申し込んでいて、交流会会場のほうがホテルに戻るより近いし徒歩で行けない距離でもないのですが、荷物を軽くしたいことやチェックインをしておきたかったため、一旦戻ることに。

青年のつどいの会場である「盛岡市総合福祉センター」から3分、「上の橋町」停留所で待つこと10分程度、バスがやってきました。乗ったバスは「盛岡都心循環バス『でんでんむし』」で、盛岡駅を起点・終点とする1周5.7km・35分のバスです。

この『でんでんむし』、盛岡駅から盛岡城跡公園や県庁、今はなき盛岡バスセンター周辺をまわり、岩手医大附属病院や石川啄木新婚の家をめぐるバスで、1周が100円。1周であれば、どこから乗ってもどこでおりても100円で、地方部のバスは初乗り150円が多いのに対して統一料金でわかりやすいバスです。乗ってる時間は15分程度でしたが、2~3停留所間の利用も多く見られ、観光来客の足はもちろん、市民の足としても定着しているのが伺えます。

『でんでんむし』に乗り、盛岡駅東口に出て、一旦ホテルへ。今回お世話になるホテルは、「ホテルルートイン盛岡駅前」さんです。今回の大会”も”宿泊地は自分で予約する形で、私以外にも大会参加者が利用しているのが見られました。中でもラジウム人工温泉とはいえ、大浴場がついているのはおトクですが、1泊7,800円。まあ、地方部のホテルにしては高いほうでしょう。チェックインを待っている間、手話通訳分科会の講師でした東京手話通訳等派遣センターの江原 こう平 氏とばったり会ったりしながら、チェックインを済ませて自分の部屋へ。荷物だけさっさと置いて、カメラバッグだけ持って、再び『でんでんむし』に乗りに盛岡駅東口へ。

『でんでんむし』に乗ったはいいのですが、「あれ、方向間違えたかな?」という予感がばったり当たってしまい、北回り・南回りを間違えて乗ってしまう羽目に。交流会会場の最寄りバス停は「盛岡バスセンター神保町」停留所で、ここにいくには南回りが7区間、北回りが12区間と遠回りに。「まぁ仕方ないや、同じ100円だから」と思いながら、バスに揺られ、無事に到着。そこから3分程度で交流会会場の「サンセール盛岡」に到着すると、すでに交流会は開場しており、急いで受付を済ませて交流会へ。

交流会の乾杯の音頭は、翌日記念講演をされる講師さんが取り、みんなでカンパ~イしました。同じテーブルの人と歓談したり、また先輩方にビールを注ぎにいったりして、あっという間の2時間でした。

交流会を終えて、外に出てみると、吹き付ける風が冷たく、その風に吹かれて温度も下がっていました。私はまだ平気だったのですが、「うわぁ、寒い…」と両手で腕をこする仕草が目立ちました。

そのあと、地元岩手県の青年部主導で、青年部の二次会があるのでお邪魔することにして、途中東北の青年たちと歓談しながら、17分もの道を歩いて、二次会へ。またカンパ~イと始まり、講師の徳江氏と一緒に話したり、積もり積もった話をして、あっというまに23時に。

そこからホテルがある盛岡駅東口までみんなで歩いていきましたが、「シメ」を求めて、3次会へ行くことになり、盛岡駅東口のラーメン屋さんに4人で入り、シメを堪能して解散となりました。

ホテル着いたのは24時…は回ってたはず(あんまり記憶にない)。そんなこんなで1日目がおわり、シャワーはめんどくさいので翌朝にお預けしてさっさと寝ました。

 

2日目は午前6時ごろ起床。日曜の朝といえば、ニチアサ(ニチアサキッズタイムの略称。2011年の番組改編以降名前が使われなくなったものの、今でもこう呼ばれる)を見る人が多いと思いますが、その前に「NNNニュースサンデー」を見るのが習慣…化してません(日曜は本当いろんな行事があってそれどころじゃない)が、見る時間があるのならということで見てから大浴場にお風呂に入り、そのあと無料バイキングモーニングを頂いて、チェックアウト。ちなみに、私の日曜の朝はヒーローものやプリキュアなどのニチアサではなく、シューイチ派です。こないだの改編でさらに見る可能性低くなりましたが、気がついたら多分プリキュアとかみるかも。ただアニメ番組を見る習慣がない(強いていえばサザエさんぐらい)ので、話についていけるか…。

そんなところで、チェックアウトして荷物を車に預けて、盛岡駅の構内を東西に突き抜けて、大会式典が開催される盛岡市民文化ホールへ。父親と再会して、大会式典に。

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▲大会式典の様子

記念講演を終えて、次開催地の宮城県への引き継ぎ式が始まりました。

来年の東北大会は、2019年に全国ろうあ者大会が宮城県で開催されることから、いつもの9月下旬開催から1ヶ月前倒しして行われます。なお、2016年八戸大会でも、岩手県を除く5県で全国ろうあ者体育大会が分散開催、岩手県では国体が開催されたりした関係で、1ヶ月遅い10月末に開催したことがあります。

東北大会で勢いを付けて全国規模の大会を開催する流れは、実は東北ブロックでは珍しくなく、近い話では今年東北ろうあ青年研究討論会を開催した秋田県は来年、全国ろうあ青年研究討論会の開催地になったりしています。そういうわけで、来年の東北大会は2019年(平成30年)8月31日(金)に諸会議、9月1日(土)に分科会・専門部集会・交流会が行われ、9月2日(日)に大会式典・記念講演という運びになりました。もしかしたら、来年の東北大会は全国大会に向けた決起集会があるかもしれません。大会補助や後援関係で、開催地は杜の都仙台市…ではなく、仙台から電車でアクセスしやすい宮城県多賀城市での開催となります。

8月末の仙台・多賀城近辺は青葉山から吹き下ろす風で暑い…はず。全国手話通訳問題研究集会(沖縄・那覇/宜野湾)からすぐの開催のため、その勢いを保ったまますばらしい大会になればいいな、と思っております。

 

みんなとさよならバイバイして、盛岡市を離れます。本来なら盛岡のわんこそばや冷麺を堪能するのが通例なのでしょうが、のんびりしていると仙台都市圏の混雑に巻き込まれるので、13時には離脱し、盛岡I.Cから東北道へ。まもなく紫波S.Aに到着し、昼食を済ませて一路仙台へ。仙台市の一歩手前、富谷JCTから仙台北部道路に抜け、来年の開催地である多賀城市を高速道路から眺めてすぐ、仙台港北I.Cで一旦三陸道をおります。

ここで降りて、買い物するところ…といえばひとつしかないですよね。そう、「三井アウトレットパーク 仙台港」にやってきました。もう片手で数え切れないほどは来ているのですが、ほしいものがあって買いにきました。

それは…靴です。前のスニーカーはもう2年近く(?)履いていてもうぼろぼろ。いろいろな行事に参加する相棒の一つでしたが、かなり靴底もヘタってきて、洗っても落ちない汚れもあるし、2年も使って履き続ける理由ないや…ということで、新しいのを求めにきました。

この十数日前、「三井アウトレットパーク 木更津」に出かけ、そこで目星を付けた靴はあったのですが、やめにしたのですが、家に帰ってきてから「買っとけばよかった」と後悔が募り、同じものはないと思いながらも、似たようなものであればいいや…と思いながら買いに行きました。

お気に入りの靴はありましたが、靴のサイズが26.5cmだったわたしはお気に入りの靴の26.5cmを履いてみたらガバガバ。店員さんと話しながら、26cm、25.5cmと縮めていきましたが、店員さん曰く「革は使っていく内に伸びますから…きついぐらいのほうがいいですよ」と言われ、25.5cmの靴を買うことに。そのあと、「革靴もう一足買うとおトクですよ!」と言われ、父親の会社通勤用の革靴を半額で買うことができるので、それも追加して、お買上げ15,000円也~!いい買い物をしました。

時刻は17時を周り、日が落ちてきて、仙台港I.Cから仙台東部道路常磐道を乗り継いでいわきへ。常磐道はいわき中央~岩沼間の130kmが片側1車線で、これはいわき~仙台間の150km中のほとんどを占めます。もっぱら、常磐道自体は東京方面からいわきがもとそと終点扱いで動いてきたので、いわき以北は休憩施設が少なかったり、交通量も少なく計算されています。ところどころ追い越しもありますが、追い越しても前が詰まってるのはいつものことなので、無理せずのんびり帰りました。途中相馬近辺で事故の第一報があることをハイウェイラジオで聞いていましたが、誤報でした。片側1車線の対面通行は事故に遭った時が怖いので、用心しながら走りますが、やはり中央分離帯があったほうが安全ですよね。この130km中40km余りが今4車線化工事していますが、完成までは数年がかり。平日の通勤時間帯には東電関係者が多いのか渋滞も起きているし、いっその事復興関連で全区間4車線化してしまえ!と言いたいですが…高線量区域が区間から抜けているのでそういうこともあるんでしょうね。

そんなこんなで20時近くなって家に着き、私はご飯を食べてすぐ寝てしまったのでした。

<おわり>

 

(…数日後)
ところがどっこい、翌日から履き出した新しい靴、予想以上にきつく靴擦れを起こしてしまいました。右足がきつかったらしく、かかとには革が剥けて血が出て、歩くのに変な歩き方に…。1ヶ月たった今でもちょっときついですが、9,000円出して買った靴なのでうまく付き合うことにします。

青年のつどいで優勝商品として頂いた「フランス・ボルドー産」のワイン、家族みんなでおいしく頂いております。(正直なところワインを飲むなんて初体験でした。)